手術台に乗る。かなり狭い。縛って固定する仕組みか。
血圧を測る。高いですねー。もう一度計りましょう。
けっきょく3度も測ったけど高いまま。あたりまえだ。
誰だって緊張するだろう。なにせ手術なんだからな。
頭上の照明が点く。テレビに出てくるシーンみたいだ。
明るくなると同時にBGMが流れてきたぞ。J-ポップだ。
首を回してさがすとCDカセットが手術室の隅に置いてある。
うぅぅむ。しょぼいなあ。天井にスピーカーかと思ったのに。
個人的にはジャズの方がいいんだけど。
アート・ペッパーのアルトサックスがいいな。
看護士さんが二人つくのだがそのうちの一人が新米のようだ。
もう一人の指示通りに「はい・はい」と応えながら頑張っている。
手術室の中で25分も待たされてドクターが入ってきて手術開始。
二人の看護士が声をそろえて「お願いします!」と元気がいい。
とても痛い麻酔を打たれてから手術はどんどん進んでいく。
部分麻酔なのでドクターや看護士の話やしぐさが全部わかる。
「揉まないで!」「はい」「揉むなって言ってるだろう!」「はい」
新米看護士がドクターに怒られている。声が震える新米。
手首の止血を両手でしているのだけどうまくいかないようだ。
だんだん患部が痛く感じてくるけどこれで大丈夫だろうか。
お酒を飲む人は麻酔が効かないという俗説が頭をよぎる。
切りはじめ(?)て切り終わる(?)まで正味15分程度か。
なんとか終えることができた。やれやれ。汗がびっしょりだ。
ドクターが退室し新米看護士が包帯を巻き右手に注射。
注射し終えたところで新米がベテランにこっそり話しかける。
緊張して手が震えました~♪ 怒られるとよけい震えますよねー!
((((こら~~~!)))
小1時間の手術室内のドラマでした。