佐藤正午さんが直木賞を受賞した。
ワクはこの人のデビュー作である『永遠の1/2』いらい
全ての作品を読んでいる(中身はそのつど忘れるけれど)。
老眼が進むとともに読書量が減ってどの作品もすべて読む。
そういう作家は村上春樹と佐藤正午の二人だけになったかな。
二人に共通するのは(ワクにとって)ここちよい文体。
結末なんかどうでもいいからこのまま読み続けたい。
そんな感じ。あとモチーフがいつも青春なのも共通なのだ。
作家って主人公の年齢が上がっていくんだけどそうじゃない。
伊集院静さんとほとんどデビューが同じ頃で
あちらは『受け月』でそうそうに直木賞を取る。
佐藤正午さんは九州の田舎の佐世保に引きこもり
大きな賞とも無縁の佳作を定期的に生みだしていく。
その佳作を待って読むのがワクの楽しみだったのだ。
報道に見る佐藤さんの顔はずいぶん老けてるけど
34年前のデビュー時と比べられるのは可哀想だろう。
34年間の数々の佳作に乾杯である。