ワクが高校時代の芥川賞受賞作のひとつに
『赤頭巾ちゃん気をつけて』(庄司薫著)がある。
たしかそのなかで主人公がこういうことを言っていた。
何か問題があったらとりあえずそこから逃げること。
そして逃げて逃げてけっきょく逃げ切れたら
それはもともと重要な問題ではなかったのだと。
不正や虚偽や怠慢といつも戦う人がいる。
もちろん社会の不正は戦う必要がある。
ワクも積極的にコミットするつもりだ。
だけど身の回りの不正を正すのは面倒になった。
たとえば隣の人がいつもごみを出す場所を間違えるとか。
職場で仕事もせずに不平ばかり言ってる奴がいるとか。
隣の人のごみは正しい位置に置き直してやればいいし
不平は無視してこちらがその分仕事を増やせばいい。
べつにいい人になったわけではない。
戦うのが面倒なのだ。疲れるしね。
学級委員長のような仕事はもともと苦手だから。
いやな奴とは会わなければいい。避ければいいのだ。
年をとると身の守り方も覚えなくてはならない。と切に思う。