知り合いの方が引退した。大きな会社のトップなんだけど。
クーデターがあったとの噂があるけどワクにはわからない。
60代後半かな。ワク自身は年に2・3回ほど会うくらいの方。
転勤でこの地を離れるからその前にぜひ挨拶をしたい。
という人がいてワクが車で乗せていくことになった。
これまで福岡市の真ん中に住んでいたんだけど
今は隣の県の山奥の一軒家にひとりで住んでいる。
ようやく辿り着いたところは日本昔話のような景色。
近くの湧き水から汲んだ水でコーヒーを入れてくれた。
客が来たからといってエアコンを入れるわけでもなく
質素な生活ぶりが見て取れる。自炊をしているのだろう。
地位も名誉も財産もすべて置いてきました。
そういう覚悟が静かにこちらに伝わってくる。
人恋しかったのだろう。いっぱいおしゃべりする。
ふだんから話題の豊富な方なので話が尽きない。
また来ますと約束して一軒家を後にした。
もともと独り身とはいえここまですっぱり身を引く潔さ。
たしかに誰だって最後は一人だろうだし。考えさせられた。