「ローラ」 Rolla アンリ・ジェルヴェックス 1878年 油彩
パリで3年間ものあいだ放蕩のかぎりを尽くし
すべての財産を使い果たした青年ローラ。
自殺を決意したローラが最後の夜を過ごしたのは
貧しい子どものような娼婦マリーの屋根裏部屋だった。
翌朝事情を知ったマリーが真珠の首飾りを
差し出すがローラはそれを断り毒を仰ぐ。
高階秀爾の解説(『集英社ギャラリー世界の文学7』)参照
この絵は最後の朝。まだ眠っているマリーを
ローラが静かに見つめているところ。。。
デカダンとピューリズムの交差。
切ない物語の一場面である。